2010年7月17日土曜日

アール・ブリュット・ジャポネ展

先日、モンマルトルのアル・サン・ピエール美術館で開催中のアール・ブリュット・ジャポネ展を見に行きました。少々ネットで調べたことを引用しながら説明します・「アール・ブリュット(Art Brut)」はフランス語ですが、1972年にイギリスの著述家によって「アウトサイダーアート」と英語に置き換えられました。

そのアウトサイダーアートとは・・・提唱者が挙げた条件が下記です。
(1)背景:過去に芸術家としての訓練を受けていないこと。
(2)創作動機:芸術家としての名声を得ることでなく、あくまでも自発的であること (他者への公開を目的としなければ、さらに望ましい)。
(3)創作手法:創作の過程で、過去や現在における芸術のモードに影響を受けていないこと。
  
主催者の目的は、この展覧会を通じて日本の精神科病院や知的障がい者施設等を利用する障がい者の制作する作品が、美術的な価値を認められることによる、芸術を通じた障がい者のエンパワメントを目指しているそうです。

つまり現在はこういった方々の作品をアウトサイダーアートと一般的には言いますが、本来の意味はそういったものではありませんでした。条件を満たすのが、結果的にこうした方が多かったということです

展覧会は撮影禁止でしたので看板だけですが、人に見てもらうとか、評価されようとか全く考えずに制作されたものですので、生き生きとしていて、本来持っているものを奥底から自然にさらけ出したというような何か熱いものを感じました。非常に良い展覧会でした。
下の似顔絵は昨年度勤めていた学校の3年生だった、自閉症の黒河修介君が描いてくれたものです。
彼は、今年3月に個展を開催しました。とても可愛らしい、ホッとするような絵を描いてくれます。

2 件のコメント:

  1. ものすごく観に行きたい・・・
    とテレビで紹介してるときから思ってますが・・
    叶いそうにない。
    うらやましい限りです。

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  2. 今まで何カ国かで開催した展覧会みたいです。
    たまたまその展覧会を見た美術館長が、ぜひウチでもとパリ開催になったみたい。
    パリでの会期はだいぶ長いけど、その後日本でもあるかもよ!もうあったのかな・・?!

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