2010年9月3日金曜日

リトグラフ工房見学

今日はリトグラフの工房を見学してきました。版画には凸版や凹版、平版、孔版などがありますが、リトグラフとは平版の代表的なもので、水と油の反発し合う性質を利用した版画です。この工房では世界中の大物アーティストの作品が刷られたり、実際にここで制作もするそうです。印刷会社みたいなものです。
パリで北野武の個展も延長されて開催されていますが、ここでリトグラフとして印刷した作品も多く、実際に制作もしたそうです。北野武や有名芸術家の作品の試し刷りなどが置いてあり、「失敗作でもいいので、こっそりほしいなぁ」とも思いましたが、案の定・・・版権の問題がありますので、写真もダメでした。
リトグラフは石版画とも言われます。決して石を彫るわけではないですが、大理石の石版の上で作品を描いていきます。この工房はパリでも古いらしく、ピカソ、ムンクなどなどそうそうたる芸術家の作品を刷ってきたそうです。
相当古くから使っている機械です。刷るのは職人が行います。浮世絵で言う刷り師ですね。
昔はワインのラベルなども刷っていたらしく、その石版です。有名な芸術家の作品などは版権が伴ってきますので、盗まれたりして複製されないよう、石版は残さないそうです。または石版に傷を付けて厳重に保管するそうです。
やっぱり職人の凄さを感じました。浮世絵だって彫り師、刷り師の技術があったからこそ傑作も多く生み出されていますが、リトグラフも一緒でした。絵画を転写させてリトグラフにする方法もあるようですが、やっぱり職人の技術がないとできない事を実感しました。
「技術」ってのは、すごい!

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